
23の古いアルバム・・小学2年の遠足写真・・右下の隅っこに背は高いが痩せて青白い子供・・何より髪が赤錆色・・・それが今では想像もできない23の姿・・
夏なのに長ズボンと長袖なのは怪我が出来ないから・・そして何よりも細すぎる手足を見せたくなかったからだ・・
23は小学4年になるまで幼稚園も小学校も半分しか行ってない・・病気だったからだ・・病名はよく知らない。。風邪を引くと息が出来ないほど喉が腫れ毎日鼻血が出る。。夜中に顔と枕が血で真っ赤・・血が止まらない!!また救急車・・
横にはいつも母さん・・オシャレで綺麗な母さんは23の自慢だった。。23の付き添いのせいで仕事を何度も辞めた。。僕は大人になる前に死ぬ・・と幼稚園の時から思ってた。小学校に入り、23は遺書をクレヨンで書いた・・内容は覚えてる・・「父さん、母さん、ゆきちゃん(妹)。ボクいつも病気でごめんなさい・・でも楽しかったです。」 たったこれだけだったが・・見つかって母さんに叱られた・23は初めて母さんに叩かれた・・
髪が赤錆色なのは薬の副作用だ。背は友達たちより頭一つ高いが体は骨と皮・・肌も真っ白・・誰が見ても普通じゃない。。病的だ・・他人の目が気になった。毎日病院・・家に帰れば電気屋をしてた親父からもらった壊れたテレビ、ラジオを分解したり戻したり、木を削り何でも作った(これが将来の23の生きる道になる・・またあとで・・)。。夏休みの工作で掲出したモノはズバ抜けた作品だった。 たまに学校に行く。。当然のようにイジメられた。。ひどいもんだったよ・・・
家に帰ると毎日泣いた。。泣きながらご飯を食った。食べないと死ぬと思ってたから・・冬のある日、午後の授業が始まると23の机の上に母さんが編んでくれた手袋の指が全部、ハサミで切られてた 23は泣き叫び「殺してやる」と思った。。そのまま倒れてしまった。。気がついたら病院のベットだった。。
小3年の冬、母さんが23を剣道の道場に連れて行った。冬の間、習わせてほしいと師範にお願いしている。。明らかに普通じゃない23を見て理解してくれたようだ・・月謝は要らないと言う。。稽古をしてる道場の隅でただ竹刀を振る。トレパンに裸足。案の定、即風邪。。治ったらまた道場、また風邪。。それを繰り返す・・
いつのまにか23に優しくしてくれるニイチャンが現れた。中2だったかな。隅っこに居る23に竹刀の握り方、振り方を稽古の合間に教えてくれた。。帰りもおくってくれた。ある日使ってない道着とハカマを貸してくれた。それを着た時、23が少しだけ普通の子供に見えた。。気がつくと風邪を引かなくなっている。。顔色も少し肌色になった。。雪が溶けはじめ、23が道場をやめる日、師範が、ニイチャンと試合をしてみろ。。と、言う。。借りた防具を付けてまだ一週間だ・・周りには門下生が正座している。その真ん中で・・「はじめ!!」。。しかし強いニイチャンにはかなうはずは無い。。竹刀は当たらない。。23は何十回も突き飛ばされ跳ね返された。。「立て!!弱虫!!」 優しかったニイチャンが鬼のように怖かった。。情けなくて悔しくて。。泣きながら向かって行った。コテが合った時、面の向こう側に見えたニイチャンの顔・・ニイチャンも泣いていた・・師範に、そうしてやれと言われていたんだろう・・ありがとうニイチャンと子供心に思った。。
春になり小4になるころ、もう薬は飲まなくていい。。と医者に言われた。。とにかく食べた。。もらった竹刀を庭で素振りした。。まるで粘土をくっ付ける様に肉が着いてきた。。鏡を見ると、弱弱しい赤錆色の髪の毛の根元からくっきりと黒い髪の毛・・少し伸びた日・母さんと近所の床屋に行った。。五分刈り・・イヤだった赤錆色の髪が足元にばっさりと落ちた・・鏡に映っているのは23が初めて見る黒髪の自分・・・「イイ髪だ。」床屋のオジサンが言った。この時、新しい23になった気がした。23はまた泣いた。。声をだして・・でも今までの涙とは違う。。
久しぶりに学校へいった。。みんなギョっとして23を見た。。黒い髪、肉のある体。。いじめっ子もその日から友達になった。。
続きはまたいつか・・・
死にたいなんて簡単に思ったらいけないぜ。。死ぬ勇気あるなら生きろ!!
もし言いたいなら23が朝まで話を聞いてやろう。。生きてるだけで大儲けなんだぜ^^幸せなことだよ。。
(内容と写真は無関係だよ。。)